層の視図方向は、異なる層を区別するために使います。多くのレイアウトソフトではミラーリング(鏡文字&裏文字)データの出力が可能なため、層ラベルがなかったり、層ラベルが間違っていたりすると製造上の問題が発生しやすくなります。そのため、各層を明確に識別できるラベルで定義することが、正しくプリント基板を製造するための保証になります。このルールは、プリント基板の試作実装やプリント基板の量産に適しています。
● 層の視図方向のラベルがない
TOP層とBOT層の区別がつきますか? わかりません。
写真を見ると、データファイルではトップ層とボトム層が定義されているにもかかわらず、層の視図方向がわかりませんね。なぜなら、ほとんどのCADプログラムでは、片面基板でも多層基板でもミラー出力が可能だからです。
● 層の視図方向の正しいラベル
写真のように銅パターンで層の向きの表示が読める方向が正しい層の向きであるはずです。
上面から見ると「TOP」の文字が読めるようになっていて、「BOT」の文字が鏡文字になっていて裏面であることがはっきりします。
● 多層基板の層の視図方向
多層基板では、各層に連続したラベルを使用することで、層の視図方向を識別しやすくする必要があります。
● 層の視図方向のラベル付けの基準
1.トップ層とボトム層にはそれぞれ別のデータを作成する必要があります。
2.各層にラベルを貼り、基板の内側や外側にテキストを貼り付けておくと良いでしょう。
3.層の視図方向を示すための文字は、読みやすく明確なものでなければなりません。そして、文字はパターンと一緒にエッチングされ、パターンのデザインルールに従わなければなりません。
4.「TOP」の文字は上面から見て読みやすく、最下層の「BOT」の文字は上面から透視で見たときにミラーリングされるべきです。そうすれば、基板が完成した後に「BOT」の文字が読めるようになります。
層の視図方向は基板製造において非常に重要です。正しくラベルを表示することを忘れないでください。基板について何か質問があれば、いつでもお気軽にご連絡ください。