ビアカバーとは、ビアがソルダーレジストや他の樹脂で覆われていることを意味します。プリント基板の製造工程でビアを覆う必要がある場合があるのはなぜでしょうか?スルーホールが露出していると、はんだペーストがビアに入り込んでショートする可能性があるからです。ビアを覆わない状態をビアオープンと呼びます。
通常プリント基板の製造では、3種類のビアカバーが可能です。
1.ビアテンティング
ビアテンティングとはビアをソルダーレジストの膜で塞ぐことです。最もシンプルなビアの被覆方法です。 一般的に、このカバータイプのビアは0.3mmを超えてはいけません。
ソルダーレジストはプリント基板の両面に塗布することも、片面のみに塗布することも可能です。
2. ビアプラグ
ビアプラグとは、ビアが非導電性媒体(エポキシ樹脂)とソルダーレジストで部分的に閉じられている場合のことです。また、ソルダーレジスト層がない場合もあります。一般的に、プラグされたビアは0.5mmを超えてはなりません。 そして、多層基板は、ビアプラグを片側で行うことをお勧めします。また、ビアは両面埋めても片面埋めても構いません。
3. ビア埋め
ビア埋めは、ビアが非導電性材料で完全に埋められていることを示します。非導電性材料の上に、はんだレジスト膜がある場合もあります。ビア埋めには2種類あります。
● ビア埋めと被覆ビア
ビアは非導電体で充填され、通常のソルダーレジストで覆われています。
● パッドオンビア
スルーホールめっき後のビアに非導電性ペーストを充填します。その後、ペースト硬化後に銅めっきを被せ、表面を平滑にした後にビア上にパッドを設けます。 この結果、穴が塞がりビア表面にはんだ付けが可能になり、余分なビアを減らすことでBGAビアからのパターンを増やすことができます。
ビア埋めは一番コストがかかりますが、信頼性も高いです。
ビアプラグは最も実用的な方法であり、ビア埋めよりも安価です。
ビアテントは最も安価ですが、時間経過で故障の可能性があります。
ビアの両側をオープンにしておくのが最も簡単で安価な方法ですが、その場合は実装時にはんだでショートが発生する可能性があります。ご予算やプリント基板の品質要求に応じて、ビアカバータイプをお選びいただくことをお勧め致します。
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