
電子製造業において、BGA(ボールグリッドアレイ)のはんだ付け品質は、製品の性能と信頼性に直結します。高品質なBGAはんだ付けを実現するため、近年では多くの企業がX線検査技術を導入しています。本日は、PCBGOGOの事例をもとに、BGAはんだ付け評価におけるX線検査の応用についてご紹介いたします。
一、事例の背景
PCBGOGOは電子部品の研究開発と製造に特化しており、その製品は通信機器、民生用電子機器、自動車電子機器など幅広い分野で使用されています。BGAはんだ付け工程においても高品質を追求し、X線検査技術を導入しています。
二、BGAはんだ付け評価におけるX線検査技術の応用
検査原理
X線検査技術は、X線の透過能力を利用してBGAのはんだ接合部を非破壊で検査します。X線がBGAのはんだ接合部を通過することで得られる画像を分析することで、はんだの形状、サイズ、位置、空洞などの欠陥を直観的に把握することができます。
検査の流れ
(1)サンプル準備:BGAを実装したプリント基板をX線検査装置にセットします。
(2)パラメータ設定:BGAのはんだ材質や厚みに応じて、適切な検査パラメータを設定します。
(3)画像取得:X線検査装置を起動し、BGAはんだ接合部のX線画像を取得します。
(4)画像分析:専用ソフトウェアを使用してX線画像を分析し、はんだ品質を評価します。
応用事例
あるBGAはんだ付けプロジェクトにおいて、PCBGOGOはX線検査を導入し、はんだ品質の評価を行いました。以下はその具体的な分析内容です。
(1)空洞検出:X線検査により、いくつかのはんだ接合部に直径0.2ミリ程度の空洞があることが確認されました。原因を分析した結果、印刷工程のパラメータ設定が不適切であったことが判明しました。
(2)形状異常:一部のはんだ接合部が不規則な形状をしており、はんだ付け時の熱量不足が疑われました。はんだ条件を調整したことで問題は解消されました。
(3)位置ずれ:ごく一部のはんだ接合部について、位置が大きくずれており、業界標準を超えていることが分かりました。チップマウンターの設定を最適化することで、正確な位置に修正されました。
三、経験のまとめ
今回のBGAはんだ付け評価におけるX線検査を通じて、PCBGOGOは次のような知見を得ました。
X線検査技術は、BGAはんだ品質の向上と製品の故障率低減に効果的であることが確認できました。
X線検査のパラメータを適切に設定することで、検出精度が向上します。
検査結果に基づいてはんだ条件をタイムリーに調整することで、生産効率を高めることができます。
X線検査装置を定期的に保守および校正することにより、検査結果の信頼性を確保できます。
総じて、X線検査技術はBGAはんだ付け評価において非常に重要な役割を果たしています。PCBGOGOは今後も先進的な技術の導入と応用を進め、電子製造業界に高品質な製品を提供し続けてまいります。